書籍『中学受験の失敗学』を読みました

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Twitterで紹介されていた『中学受験の失敗学──志望校全滅には理由がある』という書籍を読んでみました。

筆者は家庭教師としての経験が長く、家庭教師としての立場からの失敗事例が紹介されています。

  • 金を払っているんだから、2週間で偏差値を60まであげろと要求する親
  • 塾の勉強時間内で勉強が完結すると思って、暗記や復習もやらせなくていいと思う親
  • 子どもの偏差値より高い学校ばかりを受験しようとし、安全圏の学校を薦められると怒る親

など、とんでも親に関する事例がいろいろ紹介されているほか、塾や家庭教師の業者の悪い面などにもふれられています。

事例に関しては、具体的な学校名や当時の偏差値も記載されていて、リアリティはあります。ただ、発行が2008年の本なので、出てくる資料やデータに古さを感じます。

また、基本的に紹介されている事例は、おもに「ボリュームゾーン以下の偏差値で苦戦していて、家庭教師を頼んでいる子ども」が多いです。塾に追いつけないので家庭教師を頼む、というパターンが多い感じです。

極端な例がいろいろでてきますが、「こんな親いてもおかしくないよなあ、そういえばTwitterでもそういう感じのこといっている人もいたなあ」と思いながら読んでいました。実際わたしのまわりにも、「合不合テスト対策しなくちゃならないから」と、子どもの一泊二日の修学旅行をキャンセルさせた人がいることを耳にしました。

そうした極端な事例ばかりでなく、受験をめぐるリアルな実情にも触れています。

「デキ」のいい子と悪いこの間に、どうにも埋められない深い溝が存在すしていることは、どうやら口にしてはいけないようです。

私は、一度に多くの子どもを教える塾での指導を通して、この「埋められない溝」の深さを、いやというほど思い知らされてきました。

二十人弱の子どもを教えていると、一度の説明で理解できる子と、極限までかみ砕いた説明を何回も繰り返さないと理解できない子が、必ず出てきます。このほか、三十分前に聞いたばかりの人名を忘れてしまっていること、2週間前の余談に登場した豆知識を覚えている子、宿題はしっかりこなしてくるのに小テストでなかなか得点できない子と、宿題をサボっていても常にトップの座を譲らない子など、歴然とした「デキ」の違いが現れてくるのです。

同じように勉強していても、同じ結果が得られるわけではないし、学習の進度も人によって違います。同じ時間勉強したからトップの子のようにできるようになるわけではないんですよね。

うちの子も授業で聞いたことをすぐに理解できるタイプではないので、どうしても習得までに時間がかかります。そのへんのリアルさにも触れている点で、この本はちょっと読む価値がありました。

今、読んですごく参考になる本、というわけではありませんが、いわゆる「島津る」状態にならないようにする親のための本ではないかと思います。

中学受験の失敗学 (光文社新書)
中学受験の失敗学 (光文社新書)
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こそ父の中学受験日記

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