中学受験からの撤退問題
最近、中学受験をしようとしている父兄から、立て続けに撤退するかどうかの相談を受けました。対象者のプロフィールなどには身バレしないようにちょっとフェイクを入れています。
■対象者1
小5女子:本人がやりたいと始めた中学受験だが、勉強をしない、習い事をやめられない(スポーツ系)、反抗期で親のいうことをきかないという話でした。
いろいろお話を聞いてみると、本人がだいぶ嫌気をさしていて、習い事もやめたくないという強い意志があるので、いったん撤退する方向に傾いたようです。
撤退を決めて、塾も辞めてみたら、親子げんかも減ったそうです。小3から塾通いしていたということで、もしかして6年になるときにぎりぎり参戦しても、なんとか間に合うんじゃないかという気もしました。これはそんなに悪いパターンじゃないようにも思いました。
■対象者2
小6男子:低学年からSAPIXに通い、アルファベットの上位クラスに在籍していたが、6年生になって成績が下がり、本人にもやる気が見えないと。こちらも反抗期が入っていて、なかなか話ができないそうですし、いうことは聞いてもらえないそうです。
また父親が急に出てきて「あんまり偏差値の低いところなら公立中学から高校を目指した方がいいんじゃない?」といいだしたそうです。どちらかというと、お母さんがもういろいろ疲れてしまい、神経が参って、「撤退したくなった」という感じです。
このケースはもう6年ですし、撤退は反対したいところです。ここまでずっと頑張ってきたんだから、どこかで合格は与えてあげたいです。「がんばってないように見える」問題も、おおたとしまささんの記事にもあるように親フィルターがかかってるんでしょうね。子どもは十分がんばってますよね。
急に父親が出てきた問題は、けっこうどこの家でも聞く話です。中学受験をよく知らない親からすると、高校受験でもいけるっておもっちゃうんですよね。
前に記事に書きましたが、高校受験はけっこうたいへんです。
中高一貫校が6年のうちの5年でカリキュラムを終えて、最後の1年は大学受験対策ができます。でも公立高校では、どうしても3年でカリキュラムをやって、さらに受験まで仕上げなくてはならないのでどうしても不利になります。
偏差値40台の中高一貫校でも、偏差値60台波の進学実績が得られているのは、そういう理由があるようです。
親のほうが精神的に参ってしまうのはこの時期にはよくあるようで(もう少し受験が近くなると腹をくくれる)、「2月の勝者」でもあげられていました。
うちの場合は5年生から「子どもの味方学」というワークショップに参加していたので、親としての精神はずいぶん安定して、子どもに対応できました。その経験からファシリテーターさんに中学受験の親御さんを対象にした「中学受験の味方学」をやってくださいとお願いしてみました。
この冬やっているので、関心のある方はサイトをご確認ください。