中学受験と高校受験どっちが有利か

最近、中学受験と高校受験のどっちが有利か、という話題がX(Tweitter)などで見られます。

よく中学受験と高校受験では、「高校受験の偏差値が高くなるので、中学受験の方が有利」のような話が聞かれます。ただ、中学受験と高校受験はそもそも偏差値の基準が違うので、同じようには比較できません。

関東の中学入試で使われている偏差値は、「SAPIX、四谷大塚、日能研、首都圏模試」あたりですが、高校入試では「駿台、Wもぎ、Vもぎ」といったところです。

中高一貫校といっても、完全中高一貫で高校からの生徒を受け入れない学校と、中学入試を行っていて、さらに高校からも受け入れる学校があります。男子校でいえば、麻布は完全中高一貫で、開成は高校入試もある学校ですね。

開成のように中学入試と高校入試が両方あるなら、それぞれの偏差値で比較することも可能です。でも完全中高一貫校では、高校入試がないので、中学入試と高校入試を比較することができません。そのあたりも中学受験と高校受験を比較しにくいといわれています。

中高一貫校と都立高校を比較する動画

でも「中学受験のrestart」というチャンネルの「中高一貫VS都立 東京都全高校の実績を調べて見た」という動画でかなり詳細に比較しているのを見ました。動画自体は2021年のものですが、今見てもとても説得力があります。

内容は動画を全部見ればわかるんですが、もともとは「中高一貫校進学が難関大学進学に与える影響 ―東京都全高校データベースの分析から―」という論文があって、その方式をなぞって制作されたそうです。ここではこの動画のダイジェストで中身を紹介します。

実績は旧帝、東工、一橋と、早慶上理ICUの1/3

高校の難関大学実績は、東京都内の全高校について(通信制などを除く)、中学入試、高校入試のは偏差値を入れててデータベースを作成。

難関大学は、旧帝、東工、一橋の合格者に、早慶上理ICUの1/3を加算した数を、高校の卒業生に占める割合で難関大学進学率としています。

学校別の進学率

都立高校では、ほとんどの学校が進学率が0〜2.5%に位置していて、74校が0%というのが実態です。

その中で20%2を超える都立高校は11校会って、そのラインナップは以下の通りです。日比谷とか西とかそうそうたる学校ですね。

一方、公私立一貫校のなかでも、完全一貫校、高入50%未満、高入50%以上と実質的には分かれます。中学からしか入学できない完全一貫は30%超の進学率、高校入試が50%未満の学校で15%、高校入試50%以上の学校では2.7%の進学率しかありません。

完全一貫校と高入50%未満の学校の度数分布を見ると、進学率0%の学校は3校、20%以上の学校は39校あるそうです。

進学率20%以上の学校のうち、60%以上の学校は名だたる名門校ですが、40%〜60%、20%〜40%の学校はそこまでド難関の学校とはいわないと思います。

中学入学と高校入学の偏差値の差

偏差値は中学受験の場合は小学生のごく一部、高校受験は大半の中学生と母数となる集団も、成績の範囲も大きく違うので、一般には比較できないといいますが、ここでは中学受験の偏差値には、声の教育社『中学受験案内』に記載されている首都圏模試センター80%合格偏差値」を、高校受験には声の教育社『入試用東京都高校受験案内』に記載されている東京都標準50%合格偏差値を用いたあとされています。

中高一貫校に関しては、高校受験のある学校のみのデータを用いて換算しているそうです。アバウトにいえば、中学偏差値に0.6をかけて+25した数字になるようです。

手順3で結果がわかる

高校偏差値65以上じゃないと、中高一貫といえどもここでいう難関校は狙えない。都立高校でも上位20%くらいの学校でなければ難関校は難しい。

GMARCH編では費用のことも分析される

続いて公開された「東京都の全高校のGMARCHの大学実績を調べて統計とってみた」も合わせて見ました。「こちらはあまり関係ないかな」と思っていたのですが、最後のほうに私学を受ける費用対効果かについて述べてあったので、とても参考になりました。ぜひこちらもみてほしいです。

GMARCHの合格率を入力したデータベースを作成

難関大学と同様の手法で、GMARCHの入学データベースを作成して、卒業生から算出するGMARCH合格率を算出。

都立高校であれ、中高一貫校であれ、偏差値65以上の学校ではGMARCH受験を回避する傾向もあるので、合格実績では偏差値65までで切っているそうです。それでも都立高校でGMARCH合格委率が40%を超えているのは、それなりの偏差値の学校です。

その一方で中高一貫のGMARCH40%以上の学校は比較的、偏差値が低く、中学受験する生徒地にとっては決して難関校というレベルの学校ではありましません。

このまとめにあるように、GMARCHをベースに考えると、都立高校に行くよりも、中高一家校にいっておくほうがあとが楽になる気がします。

さらにお金の面も取り上げられています。一般的に子どもにかかる教育費は、全部公立でいけば「1000万」で、オール私立なら「2500万」と言われています。

ただ、現実的に東京都(周辺)に住んでいたら、オール公立はほぼありません。公立高校に行った場合は超難関高校をのぞけば大学はほぼ私立でしょう。早慶上理にいけるのはまたごく一部で、大半はGMARCHになるのではないかと。

むしろ私学の中高一貫校にいったほうが、国公立大学に行く可能性が高くなります。中高が私立で大学が国公立なら、中高が高率で大学が私立である場合と費用の差はそれほど高くない、という点を、この動画では指摘しています。

とにかく今、中学受験をあきらめようか、迷っている人は、「家の近くの公立高校の進学実績を見てみよう」といっています。「よくて日東駒専かもしれません。今入れそうな中高一貫校の進学実績と比較してみてください。中学受験のメリットは、上位校にいって東大か早慶かという人よりも、こうした中堅層の方が、大学でGMARCHに入るか、名前もしらない大学にいくかという差で表されることかもしれません」といっています。

「中学受験のrestart」というチャンネル名から考えると、この方は中学受験押しなんだろうとは思いますが、かなり説得力のある内容でした。ちょっと興味を持った方はぜひ、こちらをフルに見ていただけたらと思います。

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