女子は中学入試がおすすめと林先生がいった問題
東進ハイスクールの林修先生がテレビ番組で「女子は中学受験したほうがいいんじゃないか」といったという話題が出ていました。
現実的に考えると、この言い分は正しくて、私立女子高校の進学校の募集は減ってきている傾向にあると思います。ただそれは私立女子高校に関してですね。
もし中学受験をスキップして、高校受験するとなると、公立高校のほとんどは共学になるので、共学も視野に入れた選択肢になるかと思います。
男女別学問題
中高一貫教育が進んできて、進学校では高校から受験できる学校も減ってきています。特に女子高校からの受験校が減ってきているので、林先生の感想のようになったかと思います。
中学受験でも、共学校で女子の募集が少ない傾向があります。たとえば早稲田実業では、男子約70名・女子約40名と募集人数に差があります。慶應中等部では、男子120名、女子50名と倍以上の人数差があります。結果的にこの人数差は、偏差値にも反映されてしまい、女子の方が受験が難しくなります。
例えば慶應中等部の場合、四谷大塚の80%偏差値は、男子64、女子70と女子がだいぶ上になっています。
都立高校でも受験者の男女別の得点の違いに差があったようで問題になりました。
現在では「男女別の募集人員の各9割に相当する人員を、男女別の総合成績の順により決定した後、募集人員の1割に相当する人員を、男女合同の総合成績の順により合格者として決定します」という緩和措置がとられているようです。
まあ、要するに男女別学ではなく、男女共学においても男女別の得点差はあるようです。これは中学受験でも同じで、共学で人気のある渋渋ではよくある質問でこのように答えられています。
Q 合格者の男女比率を考慮していますか?
A 基本的には成績順で男女比を考えずに合格者を決定します。
ただし、合格者の男女比バランスが7対3、8対2などの場合、男女の合否ラインに差をつけることもあります。
実際に、渋渋では男子の合格者の方が入学辞退が多いので、多めに合格が発表されているそうです。男女別学に限らず、女子の方が進学校への進学は難しいってことになりそうです。
高校受験、中学受験のどっちが有利なのかなどは、下記で記事にしていますが、基本的には中学受験のほうが有利だと思っています。
高校受験での女子の進学先が少なくなるようなら、やはり林先生のコメントのように、進学校に行きたいなら、女子は中学受験のほうが有利だというのもわかる気がします。これをジェンダー論的な問題にで持って行くのは、ちょっと無理があるような気がします。単純に、合格のしやすさや、学校の多さの話です。
(0919追記)
記事をあげたあとに、「お受験ブルーズ」で同テーマの記事を読みました。いいたいことはほぼ同じでしたが、より論理的にデータをあげて書かれています。ご参考までにぜひどうぞ。