第1志望の30%しか合格しないといわれる理由

中学受験

二月の勝者の17巻を読みました。いろいろ泣きどころが満載だったのですが、それはともかくとして、「30%しか第1志望に受からない」理由についてのシーンがありました。

要するに「持ち偏差値の適正校ではなく、もっと上を目標にさせるから、第1志望に受からないということになる」という内容でした。適正校を目標にすると、その70%くらいの出力しかでなくて落ちることがあるから、もっと上を目指させてちょうどいい、みたいな感じです。

うちはまさにそのパターンでした。

先生に勧められた学校を気に入る

もともとはどこの学校を目指しているというわけでもなかったので、偏差値なりの学校でいいんじゃないかと思っていました。

5年生のあたりでは、55〜60の間をうろうろしてきたのですが、6年になって3月の組み分け、4月の合不合で偏差値60をクリアしました。

たぶんそのときの面談で、進学希望先を聞かれて、「希望としては○○あたり、くらいしか考えてなくて、あとはこれからの成績によると思います」みたいな返事をしました。○○はわりと自宅から通いやすい学校で、なんとなく子どもに合ってそう、というイメージでした。ただ子どもの成績よりは上なので、「届くなら」くらいの感じでした。

そうしたら先生が「なんとなく合ってそうな気もします」と同意し、「同じような偏差値帯だとあとはこんな学校もあります」と紹介したのがNN校のひとつでした。

わたしはもちろん知っている有名校ですが、母親は男子校のことは全然知らないので「そうなんですか」くらいに聞いてました。あとでどんな学校かを説明したら、驚いていて、いろいろ調べたようです。

すると母親の方がこの学校を気に入ってしまい、とりあえずNN模試を受けてみようとなりました。1回目で落ちたものの、2回目で合格してしまいました。さらに学校説明会にも行ったところ、子どももなんだか気に入った様子でした。

NNに行くことになったら、今度は校舎の先生がその学校のよさについて語るので、結果的に子どもはそのNN校を第1志望にすることになりました。

偏差値が足りないけど、これから伸びるならなんとか手が届くかもしれない、そんな感じで希望してみました。

成績は伸びない、むしろ下がる

ところが6年になって通常塾に加えて、NNが加わわるようになると、だんだん宿題も回らなくなってきます。定期的に行われる合不合テストもイマイチ点数が取れません。偏差値の推移で見ると、完全に下り気味です。

ちょっと前のブログでも書きましたが、合不合の点数が安定しません。下がり続けて、最後の方でかろうじて元に戻してきたという感じです。

当初の予定通りに、持ち偏差値に合わせて志望校を変更するなら、たぶんNN校は諦めることになったと思います。でも、それまでずっとNN校で対策を重ね、憧れを強めていったので、もう受験しないという選択肢はありません。

つまり第1志望は完全なチャレンジ校になってしまっています。まあ、その学習が役に立って、最終的に進学する学校に受かったので、その学習自体は有益だったと思っていますが。

第1志望の合格率は下がってもいい

これが最上位層の子どもたちだとだいぶ違うと思います。

塾で発行している成績上位ランキングなどで、上位層の子どもたちの成績の推移などを見ていると、きっちり成績を確保してきています。このへんの人たちはしっかり第1志望を抑えてるようです。第1志望をきちんととった30%の人たちですね。

もちろん模試で安定した数字を出していても届かない人もいますし、入試に絶対はないと思いますが確実性は高いでしょうね。志望校の選択にもよりますが、そこまで届かない層では「やっぱり受けられるならチャレンジしたい」がつきまとうので、第1志望の合格率は下がるわけです。

うちの場合も進学先の学校を目標にしていたらもっと苦しかったかもしれません。とても学習が足りなかったかもしれません。少し上のレベルを目指しておく、というのは案外適切な学習だったように思います。

つまり「第1志望を高く設定することで、合格率は30%程度になる。でも、行きたいと思っていた適正校に向けてはよい学習になる」というのが正確な言い方なんじゃないかと思いました。

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